[読書感想] 最後のページで思わず微笑んでしまったSFミステリー「人格転移の殺人」

「人格転移の殺人」のあらすじ

突然の大地震。気がついた時、僕の意識は他人の身体に入っていた……。人格が入れ替わるという怪現象に巻き込まれ、パニック状態の僕達を、何者かが襲う。 犯人は密室にいる6人の身体に次々と移り替わる“誰かの人格”なのだが……。

SFであり、推理小説であり、最後は微笑ましい終わり方

宇宙人が作ったのでは?と噂される「人格転移装置」。
なぜ作られたのか?どうしたら、「人格転移」を止められるのか?
というSF的な謎。

放置されたその装置に見知らぬ男女が入ってしまって、
「人格転移」が始まってしまう。
そんな中、「殺人」が起こってしまう。
誰が誰を殺したのか?という推理的な謎。

2つの謎が存在している小説。

正直、「人格転移装置」だけ扱っても面白いのではないか?
そもそも、「人格転移装置」という飛び道具を使って、
推理物にしちゃって反則じゃないか?

読んでいる間ずっと、
「殺人事件」よりも「人格転移」が気になっていました。
どうやって解決するんだろう、「人格転移」の問題は?

もちろん、「人格転移」の謎が最後のページで解けるのですが、
その「解答」がもう、なんていうか、
思わずニヤニヤしてしまう、というか、ほっぺがほころぶ、というか、
なんとも微笑ましくなるオチでした。

最後まで読んで良かった!と思えるオチ。

読み心地は軽快。
サクサク読めちゃいます。

秋の夜長にどうぞ。